こんにちわ!産婦人科医のとんたんです。
妊婦さんにとって妊娠初期に吐き気や嘔吐などできつい「つわり」。
少しでもつらさを和らげるため、どうしたら良いかあれこれ悩んでいませんか?
つわりは重い人もいれば軽い人もいるため、自分にとってどういう方法でつわりを乗り切ったら良いのかよくわからないという方は多いです。
つわりの重さって、本当に人それぞれよね~
そこで今回、少しでも症状を緩和するための知恵や対策法を紹介します。
目次
そもそも「つわり」って何?どうして起きるの?
つわりの原因ははっきり解明されているわけではありませんが、有力な説としては以下のように言われています。
原因1:妊娠により黄体ホルモン(プロゲステロン)が増えるため
妊娠中に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)が増え、消化器官の働きを鈍くし体内にガスが溜まりやすくなり、不快感や吐き気を引き起こしてしまいます。
また、エストロゲン値が高い人はつわりの症状は重くなります。
原因2:hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が脳にある嘔吐中枢を刺激するため
妊娠初期には、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンの分泌が急増します。
このホルモンバランスの変化が脳にある嘔吐中枢や自律神経に影響を及ぼし、吐き気や嘔吐を引き起こすとされています。
原因3:栄養素が不足するため
妊娠中により体内のビタミンをはじめ栄養素が不足することで、代謝や血糖値などに影響を与えるためです。
マグネシウム不足でも高カルシウム血症の症状が出やすくなり、つわりの症状は悪化しやすくなりまし、体内の循環血液量が増加するときに血中の電解質が薄まると、吐きけなどの原因にもなります
「つわり」 はいつから?
発生時期 妊娠5週目あたりから
つわりは妊娠5~6週頃から始まることが一般的で、妊娠検査薬で陽性反応が出た直後に症状が始まるケースもあります。
ピーク時期 妊娠8~10週目あたり
つわりのピークは、妊娠8~10週頃に訪れることが多いとされていて、この時期、hCGホルモンの分泌量が最大になるため、症状が最も強く現れる傾向があります。
終了時期 妊娠12~16週あたり
つわりの症状は妊娠12~16週頃に改善する場合が多いですが、全妊娠期間を通じて症状が続くケースもあります。
つわりが長く続いたり、妊娠後期に再度なるのはどうして?
妊娠初期を過ぎると、つわりはインスリン値が増加することによって交感神経と副交感神経がバランスよく切り替わることで改善されます。
しかし、妊娠初期を過ぎてもずっとインスリン値が低下したままだと、副交感神経が優位な状態が続き、つわりの症状が長引くことがあります。
妊娠が進むにつれて子宮が大きくなり、胃や腸を圧迫することによって胃液が食道に流れやすくなり、吐き気や胸焼けなどの症状を引き起こすこともつわりの再来の原因です。
また、ホルモンの影響で消化器系の筋肉が緩んで胃腸の働きが弱まることで、胃酸の逆流が起こりやすくなります。
ストレスもつわりの悪化要因となることがあり、出産に対するプレッシャーや妊婦の生活に慣れないことなどによってストレスを感じると、神経性胃炎になることがあります。
神経性胃炎では胃酸が過剰に分泌されることで、吐き気以外にも胃の痛みや胸焼け、喉のつかえなどの症状が現れます。
- 子宮が胃や腸を圧迫する
- ホルモンの影響で消化器系の働きが弱まる
- ストレス
- インスリン値の低下
- 塩分制限による体内の塩素不足
過食を避け、そのぶん食事の回数を増やすなど、胃の負担を減らす食事の量、回数、食事内容を心がけましょう。
つわりになりやすい人は?重い人と軽い人がいるのはなぜ?
つわりの程度や症状は個人差が大きく、全く症状がない人もいれば、重症化して入院が必要になるケース(妊娠悪阻)もあります。
胎盤から分泌される血液中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)値、エストロゲン値の高さがつわりの症状の重さに影響を与えます。
つわりは得体のしれない症状ではなく、体の中ではこういうことが起きているのだとつわりが起こるメカニズムを知っておくだけでも、だいぶ精神的に楽になりますよ。
つわりになりやすい人の特徴
つわりになりやすい人の特徴には、次のようなものがあります。
- 体質的にhCGの分泌量が多い人
- 初めて妊娠した人
- 双子や三つ子など多胎妊娠の人
- 遺伝的素因があって母親や姉妹などがつわり症状が重たかった人
- 乗り物に酔いやすい人
- 片頭痛持ちの人
つわりは、妊娠によって引き起こされるホルモンや代謝の変化などが原因で、妊娠すると黄体ホルモンのプロゲステロンが増加することで、体内にガスが溜まりやすくなり吐き気や不快感を生じさせます。
つわりが軽いケース
吐き気も嘔吐も少なく、あまり変化を感じない方もいます。
ただし、つわりの軽い妊婦さんもであっても、妊娠期間は体内では確実に変化は起きています。
つわりが重いケース
胎盤から分泌される血液中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)値、エストロゲン値が高い人はつわりの症状は重くなります。
また、hCG値が高くなる妊娠初期に血液中のカルシウム値が上がると、腸の動きが悪くなり、胃液に分泌が増加して吐きけの原因になります。
さらにエストロゲン値が上昇し、アンモニア臭に過敏になります。
脱水症状を起こすような重篤なつわりになると妊娠悪阻(にんしんおそ)と言われ、医師に相談する必要があります。
つわりを甘く考えてはダメね。
つわりの症状別の乗り切る上手な知恵
・吐き気
・嘔吐
・倦怠感
・においに敏感になる
どれか一つだけ症状が出る方もいれば、いくつか複合的に症状が出る方もいます。
もちろんよだれ過多や眠気などのマイナーなつわりのトラブルもありますが、特に相談の多い、代表的なつらいつわりについて解説します。
吐きづわり
食べると気持ち悪くなり吐いてしまうつわりで、場合によっては食べないときも吐いてしまう症状です。
食べやすいものだけを食べる
気分転換をする
食べられない時は諦める
無理をせず体を休ませる
吐き気があるときにむりして食事を摂る必要はありません。
水がダメならイオン飲料などで最低限の水分補給を心がけましょう。
産婦人科で吐き気止めを処方できることもありますので、相談してもいいでしょう。
食べづわり
食事をしてから時間が経ってきたころや、寝起きの空腹時に吐き気がします。
何かを口に入れておく
少量を何回かにわけて食べる
お腹が空いている状態を作らないようにすることが大切です。
少量ずつ何回かにわけて食べたり、時々飴を食べたりすると緩和されます。
においつわり
妊娠中に多量に分泌される女性ホルモンのエストロゲンには、においの感受性を高める働きがあるため、普段なら気にならないにおいやごくわずかな特定のアンモニア臭(いやなにおいの元)にも敏感に反応しやすく、気持ち悪くなってしまいます。
ご飯が炊けるにおいや鮮魚のにおい、柔軟剤のにおいなどなどがダメという方が多いです。
においの発生源を避ける
マスクをつけておく
においが発生するところを避けることが大事で、難しい場合はマスクをつけていると楽になるでしょう。
だるさや倦怠感対策はビタミンB1
ビタミンB1が不足するとだるさが増すおそれがあるため、つわりの時期はビタミンB群を意識して摂取しましょう。
エネルギー不足になり、疲れやすくなったり、気力や活力が減退したり、食欲が低下しやすくなったり、イライラしやすくなったり、情緒不安定などの症状が現れたりすることがあります。
ビタミンB6はつわりの症状を軽減する可能性がある栄養素
ビタミンB群のうち、ビタミンB6は妊娠中に起こる吐き気や嘔吐などの、つわりの症状を軽減する可能性がある栄養素として注目されています。
2020年の日本産婦人科ガイドラインに、ビタミンB6の経口投与がつわりの緩和に有効性を示したという研究報告に基づき、つわり症状に対する治療の第一選択として、ビタミンB6を補充することが推奨されています。
参考文献:日本産婦人科診療ガイドライン―産科編(公益社団法人 日本産科婦人科学会 公益社団法人 日本産婦人科医会)
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つわりは個人差があります。
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「つわり」を和らげるツボ
気がついた時に自分でできるツボ押しです。
つわりの症状がひどいときだけでなく、日常的にルーティーンにするのもおすすめです。
内関(ないかん)
手首の内側にあり、胃腸に効果的といわれています。
ストレスが強くかかっている時、精神的に不安になっている時、また乗り物酔いや、緊張を解くために使用するツボで、つわりの症状による精神的なストレスだけでなく、息苦しさや頭痛、肩こり、口の苦さなどを和らげてくれます。
2時間ごとに5分間指で押して刺激するとよいでしょう。
裏内庭(うらないてい)
胃腸系の不調に効くツボで、腹痛や嘔吐などに効果があります。
足裏の人差し指の下辺り、膨らんでいる部分に位置していますので、親指で軽く圧をかけてみましょう。
足三里(あしさんり)
もともと安産のツボとしてもよく使用されるツボです
膝のお皿の下、外側のくぼみから指幅4本分下がった場所にあります。
右足は右手で、左足は左手で、くぼみに人差し指の先を置くと、小指の先になります。
まとめ
つわりのつらさを緩和させるポイントは、胃を空っぽにしないこと、脱水症状にならないこと、体を休めることです。
また、ストレスをためないことも大切ですので、つわりが酷いときは無理をしないでリラックスして横になっているといいですよ。
紹介したアイテムもぜひ活用してみてください♪