現役専門医が教える正しい妊娠線の予防法!お腹以外にもできやすい人は要注意

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現役専門医が教える正しい妊娠線の予防法!お腹以外にもできやすい人は要注意

こんにちわ!産婦人科医のとんたんです。

多くの妊婦さんにとって悩みの妊娠線(正式には線状皮膚萎縮症もしくは皮膚伸展線条と言います)。

「臨月に入ってからおなかがムズムズし始めたら、気がつくと急に赤い妊娠線が…」そんな経験に悩まされる妊婦さんはとても多いです。

男性でも急激な体重の増減や筋肉の肥大で、お腹とか二の腕とか妊娠線のような肉割れ線が現れるよね~。

初めはピンク色や赤色ですが、薄くなったり、色が変わったり、白っぽくなったりすることがあります。

ほとんどの場合、妊娠線は自然には消えることがなく、跡が残ってしまいます。

妊娠線ができてしまってから後悔するのではなく、あらかじめ予防をして、妊娠線のないキレイな肌を保ちましょう!

妊娠線の原因とは

妊娠線(ストレッチマークとも呼ばれています)は、妊娠期の急激な体重の増加によって皮膚が急激に伸び、真皮や皮下組織の一部に断裂が生じることでできます。

表皮が引っ張られて凹むため、皮膚の表面はでこぼこしていて線状のすじが入り、赤紫色の皮膚線状となり、時にはかゆみの症状がみられることもあります。

妊娠線ができ始める時期は?妊娠線の予防はいつから始める?

妊娠線は、妊娠初期にみられるケースは少なく、早い人では妊娠中期の妊娠6か月ごろ、多くは妊娠後期以降の妊娠8か月ごろから生じ始めます(個人差があります)。

人によっては徐々にではなく、一日のうちにできてしまうこともあります。

妊娠線の予防は妊娠初期から対策するのが理想ね。

妊娠線のでき始めの症状

皮ふが伸びる方向に対して直角に波状の線が現れ始め、しだいに線が増え、放射線状に広がる場合もあります。

軽いかゆみやピリピリっとした刺激などの症状を伴う場合もあります。

 妊娠線のできやすさはもともとの体質や皮膚の質によるところも大きいですので、できやすい人は早く対処しておきましょう。

妊娠線ができやすい場所

妊娠線はおなかが一番できやすいのですが、おなか以外にも胸のまわりやおしり、太もも、二の腕、わきの下などの妊娠中脂肪がつきやすくなる部位にできることもあります。

妊娠線はお腹に注目しがちだけど、太ももの内側や二の腕を見ると、できてしまっていることがあるわね。

妊娠することは決して太るということではないけれど、妊娠線ができるメカニズムは急激に体重が増減してできる肉割れ線とほぼ同じようなものと思えばいいよ。

妊娠線ができやすい人の特徴

妊娠線ができる部位や特徴は人によって個人差がありますが、現在でも約50%以上の妊婦さんに妊娠線ができています。

妊娠による体重増加が激しい人

脂肪組織が急速に増えることによって妊娠中の急激な体重の増加は起きています。

急激に脂肪組織が増えると、真皮がさけやすくなるため、妊娠線ができやすくなってしまうのです。

特に体重増加が12キロを超える妊婦さんは特に注意が必要です。

お腹だけでなく、バストや太もも、おしりも妊娠線ができやすい箇所なので注意してできるだけ脂肪分が少なめのバランスの良い食生活を心がけましょう。

乾燥肌タイプの人

肌が乾燥すると、柔軟性が低下するため、真皮がさけやすくなります。

乾燥肌の方は妊娠線ができやすい傾向にあるので注意が必要です。

多胎妊娠(2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠)の人

多胎妊娠は、自然妊娠の場合では80分の1の確率で起こると言われています。

不妊治療後の妊娠の場合は、多胎妊娠の確率はさらに高くなります。

多胎妊娠の場合は、1人を妊娠した場合よりもお腹が大きくなるため、妊娠線ができるリスクが高くなります。

小柄・やせ型の人

小柄・やせ型の方はお腹が急激にふくらみやすい傾向があります。

お腹が急激にふくらむと、真皮がさけるようになるため、妊娠線ができやすくなります。

経産婦さん

一度出産を経験していると子宮や皮膚が伸びやすくなっており、初産に比べてお腹が大きくなるスピードが速くなって妊娠線ができやすい傾向にあります。

また、経産婦の方(出産の経験がある妊婦さん)になると80%以上の確率で妊娠線ができるといわれています。

経産婦は初産婦に比べてお腹が大きくなる速度が速いといわれていて、おなかが急激に大きくなると真皮がその変化に追いつけずにさけて、妊娠線ができやすい傾向があります。

高齢出産の人

高齢出産といわれる35歳以上の方は、若いころに比べ皮膚の柔軟性がおちていることがあります。

真皮の柔軟性がおちると、さけやすくなってしまうので、妊娠線ができやすい傾向にありますので、体調が安定したら、早めに妊娠線予防を始めるようにしましょう。

妊娠線予防クリームの選び方と塗り方のコツ

保湿ケアは「妊娠初期」からスタートすることをおすすめします。

臨月近くになるとできると思われがちな妊娠線ですが、妊娠5ヶ月頃にはもう妊娠線ができてしまったという方もいらっしゃいます。

妊娠線のケアはお腹が大きくなってから始めようと思っていると遅すぎることもあるため、早めのケアで肌をやわらかく保ち、妊娠中のお腹の変化に備えることが大切です

「わざわざ専用のクリームって必要?」と疑問に思う方も多いでしょう。でも普通のボディクリームでも代用は可能ですが、妊娠線クリームは妊婦さんの体の変化を考えてつくられているため、妊娠線クリームの使用をおすすめします。

例えば、妊娠初期の頃は嗅覚が敏感になっているので、つわり中でも使いやすい爽やかな香りのものや、無香料の商品が多いのが特徴です。

妊娠線クリームは大きくなったお腹も簡単にケアできる、なめらかで伸ばしやすいテクスチャーの商品がほとんどで、サッと塗り広げられるものであれば、毎日の保湿ケアも続けやすくなります。

クリームタイプ肌にうるおいを与え、さらにうるおいを保つ効果が高いのが特徴。オイルと比べてベタつきが少ないというメリットもあります。
オイルタイプうるおいを保つ効果や皮膚の柔軟性を保つ作用に優れている一方、クリームに比べて肌に水分を送り込む保水力はやや劣ります。伸びがいいのも特徴。

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妊娠線予防クリームは、保湿成分が含まれているものを選んでください

妊娠線は、真皮がさけてしまうことによって起こるため、真皮の保湿を行うことが大切です。

そのため、妊娠線予防クリームは、保湿成分が含まれているものを選んでみましょう。

商品にもよりますが、基本的にさらっとした使い心地が好みの場合はクリームがおすすめです。

妊娠中は肌が敏感になる場合が多いので、中には防腐剤不使用など低刺激の製品もあります。

乾燥から起こるかゆみが気になる方は、肌にうるおいを与える保湿成分が入っていると良いね。

肌荒れ予防には肌の調子を整え、肌荒れ防止効果が期待できる成分をチェックしてみましょう。

塗るタイミング

朝晩2回は保湿し、お風呂上り・着替え前をルーティンにしましょう。

乾燥が気になる時期は1日3~4回のお手入れが理想です。

特にお風呂上りの浸透しやすい肌に塗ると効果的です

塗る量

量が足りていないと効果を十分に発揮することができませんので、少ない量を無理に伸ばすと、摩擦が原因で肌トラブルを起こすもあります。

一度に塗る量としては、たっぷり塗るのがポイントです。

塗り方

クリームはゴシゴシとこすらず、一方向に伸ばすのがポイント。

触れるか触れないかくらいのやさしい力で塗りましょう。

妊娠線クリームを手で軽く温めて伸ばすと浸透しやすいですよ。

時計回りにやさしく馴染ませ、さらに下腹部からお腹の上までなで上げるように馴染ませていきます。

特におへその下は妊娠線ができやすいので丁寧に馴染ませましょう。

足のつけ根や脇腹も塗り漏れが多いので注意してください。

妊娠線予防マッサージ

安定期に入ったらマッサージを習慣化しましょう。

冬は乾燥しがちなので特に保湿ケアを心がけ、安定期に入ったら妊娠線予防のマッサージを習慣にしましょう。

臨月になると面倒になりがちですが、特に妊娠9ヶ月〜出産直前は気をつけてマッサージしてください。

妊娠線ができてしまったら

妊娠線は、真皮がさけることにより発生します。真皮にできた傷は治りにくいため、妊娠線が自然に消えることはありませんが、目立ちにくくする方法はいくつかあります。

妊娠線ができたとしても赤ちゃんの成長には影響がありませんが、見た目という観点から、気になってしまうものです。

妊娠線ができてしまった場合、産後は薄くなって見えにくくなることはありますが完全に消すことは難しいです。

美容医療で妊娠線を目立ちにくくするといった方法はありますが、妊娠線を完全に消すことは難しいといわれています。

妊娠線はなにより未然に防ぐとことが大切です。

まとめ

妊娠線は一度できてしまうと完全に消すのは難しいので、早めに予防対策をしましょう。

乾燥肌の方や双子を妊娠している方、小柄な人は特にできやすいので、注意して対策しましょう。

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とんたん

ブログを見ていただいてありがとうございます。 産婦人科専門医、周産期新生児専門医のとんたんです 産婦人科看護師の嫁と一緒にブログ運営しています このブログでは出産前後の医療的な記事や、ママさん看護師や共働きの家庭に向けた記事を描いています 妊婦さん、ママさんのにためになるようなサイトを目指してがんばります   ▼△▼△医師とんたんの専門について▼△▼△ 産婦人科医で専門は産科全般です。 総合周産期施設で10年勤務し、今も公立病院にて実際に分娩を取ったり、帝王切開などの手術の執刀、妊婦健診をはじめとした外来診療も行っています。 産婦人科専門医のほかに、周産期専門医と超音波専門医を取得しています。 妊娠、出産に関してわからないことがあれば分かりやすくお教えいたします。 また超音波専門医も取得しているので、妊婦健診などのエコーなどでわからないこと、聞きたいことがあれば気軽にご相談ください。 *性別のご確認や、エコーの詳しい内容の説明など

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