【現役専門医が解説】妊婦はインフルエンザワクチンを打つべき?メリット・デメリットと「リスクの真相」

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【現役専門医が解説】妊婦はインフルエンザワクチンを打つべき?メリット・デメリットと「リスクの真相」

こんにちわ!産婦人科医のとんたんです。

「妊娠中にインフルエンザワクチン、打った方がいいの? 打たない方がいいの?」

この悩みで検索してきたあなたは、きっとこんな気持ちではないでしょうか。

「赤ちゃんに何かあったらどうしよう…」

「ネットには怖い情報もあるし、夫とも意見が割れて迷っている」

「助成があるらしいけど、本当に安全なの?」

その不安、とてもよくわかります。妊婦自身の重症化や、発熱による早産リスクなどを防ぐと言われるインフルエンザワクチン、本当に安全なのか気になりますよね。

私も外来で同じ質問を受け、丁寧に説明してきました。

結論を先に言いますと、
日本産科婦人科学会・厚生労働省・日本小児科学会・WHO・CDCなど、国内外の主要な公的機関から、妊婦さんはインフルエンザワクチンを「打つこと」が強く推奨されています。

理由はシンプルです。

「打たないリスク」の方が、「打つリスク」を圧倒的に上回るからです。

この記事では、検索でよく出てくる「助成制度」「何週から打てるのか」「RSウイルスワクチンとの同時接種」まで、すべてわかりやすくまとめました。

最後まで読めば、「自分は打つべきかどうか」を納得して判断できるようになります。

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2026年(2026–2027年シーズン)のインフルエンザ

【現役専門医が解説】妊婦はインフルエンザワクチンを打つべき?メリット・デメリットと「リスクの真相」

2026年10月27日時点で公表されている情報をもとに、日本国内のインフルエンザの流行状況をグラフ画像にまとめました。

今年の大きな特徴は、例年の冬本番よりも早く、夏の段階で流行入りしたことです。

国立健康危機管理研究機構(JIHS)の2026年10月16日付の速報によると、2026/27シーズンは8月中旬に流行入りの目安を超えています。

2026年(2026–2027年シーズン)のインフルエンザは、8月下旬(第34週)に1999年以降で2番目の早さとなる異例の早期流行入りを発表しており、秋以降も患者数が増加傾向にあります。

2026年秋の流行状況

  • 流行入りの時期: 2026年8月17日〜23日(第34週)に全国の定点当たり報告数が「1.11」となり、流行開始の目安(1.00)を超えました。
  • その後の推移: 第35週(8月24日〜30日)には全国の定点当たり報告数が「1.76」(患者数6,543人)へとさらに増加しています。
  • 主流となっているウイルス型: 直近はA(H1N1)pdm09が大部分(94.5%程度)を占めています。

今後のポイント・対策

  • 冬の「二峰性」の可能性: 夏から秋にかけて異例の早期流行となっているため、冬から春にかけて別のA型(H3N2/A香港型)やB型による2度目のピーク(二峰性)が起こる可能性が指摘されています。
  • ワクチン接種: 2026–2027年シーズン用のワクチンは10月1日頃から接種が開始されており、株が更新されています。重症化予防のために早めの接種が推奨されています。
  • 基本の感染対策: 手洗い、こまめな換気、必要に応じたマスク着用が呼びかけられています。

日本の妊婦のインフルエンザワクチン接種割合は?

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厚生労働省や国立感染症研究所などの公式サイトに、妊婦全体のインフルエンザワクチン接種率を全国規模で毎年集計した公的統計は公開されていません。

インフルエンザワクチンは妊婦向けに任意接種(定期接種ではない)のため、小児や高齢者の定期接種のような詳細な全国接種率データが整備されていないためです。

ただ、厚生労働科学研究(「妊婦に対するインフルエンザワクチン接種の安全性」に関する大規模疫学調査等)や日本産婦人科医会の調査によると、日本の妊婦におけるインフルエンザワクチンの平均的な接種率は約40%〜50%程度で推移しています。

利用可能な研究・調査からの目安

複数の日本国内研究・アンケート調査では、過去の季節性インフルエンザワクチン接種率がおおむね 27〜53.5% 程度と報告されています(主に2010年代後半〜2020年前後の研究)。

  • 2013〜2015年頃の複数施設調査:約50%前後
  • 2017年頃:約53.5%
  • 2018年頃:約47.4%
  • より古い一部調査では30%台の報告もあり

意向調査では接種意向が比較的高い一方で、実際の接種率は安全への懸念や費用(任意のため自己負担)などの影響でそれより低めになる傾向が指摘されています。

インフルエンザワクチンは妊婦において全額自己負担(任意接種)となる自治体が多いことや、体調・妊娠週数による本人の判断などから、時期や地域により約35%〜50%の間で変動します。

なぜ妊婦さんにインフルエンザワクチンが強くおすすめされるのか?

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ではなぜ妊婦さんにインフルエンザワクチンが強くおすすめされるのでしょうか?

妊婦さんがインフルエンザにかかると、普通の人より重症化しやすいことがわかっています。

理由は主に3つです。

1. 妊娠中は免疫が少し弱まり、肺や心臓に負担がかかりやすい

妊娠中は、お腹の赤ちゃんを守るために免疫の働きが少し変わります。

さらに子宮が大きくなることで肺や心臓に負担がかかりやすくなります。

そのため、インフルエンザにかかると肺炎などを起こしやすく、重症化・入院するリスクが妊娠していない人より高くなります。

実際のデータでは、ワクチンを打った妊婦さんはインフルエンザで入院するリスクが40〜60%減ったという報告があります。

2. 高熱が続くと流産・早産のリスクが上がる

インフルエンザで38度以上の熱が続くと、お腹が張りやすくなり、流産や早産のリスクが上がります。

特に妊娠初期の高熱は赤ちゃんへの影響も心配されます。ワクチンで感染や高熱を防ぐことが、赤ちゃんを無事に出産まで守ることにつながります。

3. 生まれたばかりの赤ちゃんにも抗体をプレゼントできる

生後6ヶ月未満の赤ちゃんはワクチンを打てません。

お母さんが妊娠中に打っておくと、胎盤を通じて抗体が赤ちゃんに届き、生後6ヶ月までのインフルエンザ発症を約63%減らせるというデータがあります(日本小児科学会資料)。

自分が守られるだけでなく、生まれた後の赤ちゃんまで守れる。これが妊婦さんにとって最大のメリットです。

デメリットや副反応は?「リスクは本当にないの?」という不安に正直に答えます

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「メリットはわかったけど、リスクは本当にゼロなの?」

この疑問が一番多いです。

正直に言いますと、医療で「100%リスクがゼロ」のものはありません。

でも医師が勧めるのは、「打たないリスクの方が明らかに大きい」からです。

よくある副反応は、

・打ったところが赤くなったり痛んだりする
・一時的に微熱やだるさが出る

ほとんどが数日で自然に治まりますし、妊娠中でなくても起きる普通の反応です。

赤ちゃんへの影響については、世界中の膨大なデータで「妊娠初期を含めてどの時期に打っても、奇形や流産のリスクが上がることはない」と確認されています。

日本で使われているのは「不活化ワクチン」なので、生きたウイルスは入っていません。

※鼻にスプレーするタイプの生ワクチンは妊娠中は使えません。必ず注射のタイプを選んでください。

妊娠中のインフルエンザワクチンに含まれる防腐剤(チメロサール)は、胎児に悪影響を与える心配はなく、安全性に問題はないとされています。

防腐剤が入った通常のワクチンでも妊婦への安全性は確立されていますが、より安心感を求めたい場合や過去に副反応が気になった場合は、防腐剤を含まない「フルービックHAワクチン」などの(チメロサールフリー)ワクチンを選択することも可能です。

実際の妊婦さんたちの本音を紹介します

(個人の体験談なので、医学的な判断とは別に「実際に迷っている人の気持ち」として参考にしてください)

実際の現場でも、妊婦さんたちからも、こんな本音がよく聞かれます。

「正直、インフルエンザワクチンを打つべきか迷いました。ネットで『妊娠中は避けた方がいい』という書き込みを見て不安になり、夫とも『本当に大丈夫なの?』と何度も話し合ったんです。でも『打たないリスクの方が大きい』と丁寧に説明してもらって、結局打つことにします」

と話す人もいれば、

「迷った末に打ったけど、接種後は特に何もなくて安心した。赤ちゃんにも抗体がいくと聞いて、打ってよかったと思っています」

と笑顔で報告してくれる人もいます。

一方で

「どうしても注射が怖くて、打たない選択をしました。代わりに手洗いとマスクを徹底して、人混みはできるだけ避けています。今のところ元気ですが、流行が本格化したらまた考えようと思っています」

と正直に打ち明けてくれる妊婦さんも少なくありません。

また、妊婦さんたちのSNS・ブログ・質問サイトなどから拾った、リアルな声をまとめました。👇️

迷っている・不安な声

  • 「妊娠15週です。産科で『打っていいよ』と言われたけど、コロナワクチンで半年くらい歩けなくなった経験があって、またそうなったら怖い…打つのを迷っています」
  • 「反ワクじゃないんですが、インフルエンザワクチンは接種後に体調崩すタイプなので打たない年が多いです。でも妊娠したので迷っています。妊娠前と比べて副反応は強く出ましたか?」(X)
  • 「注射嫌いからすると妊婦つらい…インフルエンザワクチンもRSワクチンも打たないといけないし」(X・28週の妊婦)
  • 「妊娠初期に打つことになって不安です。ネットでいろいろ調べると心配な情報も出てくるし…」(複数の相談サイトでよく見られるパターン)

打った人の声

  • 「おととい婦人科でインフルエンザワクチンを打ちました。週数関係なく妊婦でも打てるとのことで、防腐剤(水銀)が除去されているものを選びました。毎年腕が腫れて痛かったのに、今年は全く腫れなくて安心しました」(X)
  • 「迷った末に打ったけど、接種後は特に何もなくて安心した。赤ちゃんにも抗体がいくと聞いて、打ってよかったと思っています」(複数の体験談でよく見られるパターン)
  • 「健診の日に一緒に打ってもらいました。特に副反応もなく、流行前に終わらせられてよかったです」(ブログ・相談サイト)

打たなかった・様子見の声

  • 「どうしても注射が怖くて、打たない選択をしました。代わりに手洗いとマスクを徹底して、人混みはできるだけ避けています。今のところ元気ですが、流行が本格化したらまた考えようと思っています」
  • 「過去にワクチン後に体調を崩した経験があるので、今回は様子を見ています。家族には打ってもらって予防しています」

全体的な傾向

妊婦さんたちのコメントを見ると、

「赤ちゃんへの影響が一番怖い」
「主治医に言われて打った/打たなかった」
「副反応や過去の経験で迷う」

という3つのパターンが特に多いです。

「打ってよかった」という声も、「迷った末に打った」という声も、どちらも自然な気持ちです。

どの選択も、その人の状況や気持ちがあってのものです。

大切なのは、不安を一人で抱え込まず、最終的には、かかりつけの産婦人科の先生に「正直迷っています」と相談するのが一番安心できる方法だと思います。

RSウイルスワクチンと同時接種の可否

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結論:基本的に同時接種(同日接種)は可能です。

妊婦さん向けのRSウイルスワクチン(アブリスボ)とインフルエンザワクチンは、どちらも「不活化ワクチン」です。
厚生労働省や日本小児科学会の見解では、医師が必要と判断した場合、同時に接種しても安全性や効果に問題はないとされています。

  • インフルエンザワクチン
    「お母さんも赤ちゃんも守るワクチン」。
    いつでも打てて、毎年打つのが基本です。流行するウイルスの種類が変わるので、その年の分を打ちます。
  • RSウイルスワクチン(アブリスボ)
    「生まれたばかりの赤ちゃんを守るためのワクチン」。
    打つ時期が決まっていて(妊娠28〜36週)、赤ちゃんの細気管支炎や肺炎などの重症化を防ぐのが主な目的です。お母さんの重症化予防が第一目的ではありません。

どちらを優先すべき?

  • インフルエンザが流行する季節(秋〜冬)なら、両方打つのが理想です。
  • 時期が重なる場合(妊娠28〜36週でインフルエンザも流行している時期)は、主治医と相談して同時接種や順番を決めるのがおすすめです。

詳しく解説

  • 同時接種の可否
    他のワクチンとの同時接種は「医師が必要と認めた場合に可能」と明記されています。
    インフルエンザワクチンとRSウイルスワクチンの組み合わせでも、特別な制限はありません。
  • 接種間隔
    不活化ワクチン同士なので、別々に打つ場合でも原則として間隔を空ける必要はありません。
    同日に打つか、別の日に打つかは、主治医と相談して決めて大丈夫です。
  • 注意点
    • RSウイルスワクチン(アブリスボ)の推奨接種時期は妊娠28週0日〜36週6日です。
    • インフルエンザワクチンは妊娠週数を問わず打てます。
    • 体調やお腹の張り、これまでの接種歴によって、主治医が「同時は避けた方がいい」と判断する場合もあります。

実際の進め方

かかりつけの産婦人科で「インフルエンザワクチンとRSウイルスワクチン、同時に打っても大丈夫ですか?」と聞いてみてください。

健診のタイミングで一緒に打ってもらえるケースも多いです。不安な点があれば、遠慮なく主治医に相談してくださいね。

妊婦のインフルエンザワクチン よくある質問Q&A(助成・時期・同時接種まで完全解説)

【現役専門医が解説】妊婦はインフルエンザワクチンを打つべき?メリット・デメリットと「リスクの真相」

Q1. 助成金や補助は出ますか?

A. 多くの自治体で出ます。上限2,000〜3,000円程度の助成があるところが多いです。

お住まいの市役所・区役所のホームページで「妊婦 インフルエンザ 助成」と検索するか、産婦人科で聞いてみてください。

申請が必要な場合もあるので早めの確認を。

Q2. 費用はいくらぐらいかかりますか?

A. 自己負担の場合、だいたい3,000〜5,000円です。

助成が使えると安くなったり無料になったりします。

Q3. いつから・何週以降から打てますか?妊娠初期でも大丈夫?

A. 妊娠週数を問わず、初期からいつでも打てます。

「何週以降しかダメ」という制限はありません。

妊娠初期でも安全性は確認されています。

流行前の10〜12月頃に打つのが理想です。

Q4. どこで打てますか?内科でも大丈夫?

A. かかりつけの産婦人科が一番おすすめです。

健診と一緒に打てるし、お腹の状態も見てもらえます。

内科で打つ場合は「妊娠中です」と伝えて確認してください。

Q5. 打たないとどうなりますか?

A. 感染したときに重症化や早産のリスクが高くなります。

打つ義務はありませんが、打たない場合は手洗い・マスク・人混みを避ける予防をより徹底する必要があります。

Q6. 赤ちゃんにも抗体は届きますか?

A. はい、届きます。

胎盤を通じて赤ちゃんに抗体が渡り、生後6ヶ月くらいまでの間守る効果が期待できます。

Q7. RSウイルスワクチン(アブリスボ)と同時に打てますか?

A. 基本的に同時に打てます。

どちらも不活化ワクチンなので、医師が必要と判断すれば同日接種が可能です。

別々に打つ場合も間隔を空ける必要はほとんどありません。

Q8. 家族も打った方がいいですか?

A. はい、強くおすすめします。

家族が感染して家に持ち込むケースが多いためです。

Q9. 接種後に気をつけることは?

A. 激しい運動は避け、打ったところを清潔に保ちましょう。

高熱や強いアレルギー症状が出たらすぐに病院へ。

お腹の張りが気になるときも産婦人科に連絡してください。

Q10. 毎年打つ必要がありますか?

A. はい。

流行するウイルスの株が毎年変わるので、その年のワクチンを打つのがおすすめです。

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※本サービスは医療行為・診断ではありません。性別は確率としてお伝えします。気になる症状がある場合は必ず担当医にご相談ください。

今すぐ行動するための具体的なステップ

  1. かかりつけの産婦人科に「インフルエンザワクチンを打ちたい」と電話か次回健診で伝える
  2. 自治体の助成制度をホームページで確認する
  3. 体調が良い日を選んで予約する
  4. 接種後も気になることがあればすぐに相談する

「まだ迷っている」「注射が怖い」という方は、まずは主治医に「打つべきか迷っています」と伝えてみてください。

あなたの体と赤ちゃんの状態を一番よく知っているのは、かかりつけの先生です。

流行が本格化する前に動いておくと、心にも余裕が生まれます。

ネットの情報に振り回されすぎず、信頼できる専門医の声を参考にしてもらえたら嬉しいです。

ママと赤ちゃんの健やかな妊婦生活を、心から応援しています。

参考・根拠(公的機関)
・日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン」
・日本小児科学会「妊婦への接種が推奨または考慮されるワクチン」
・厚生労働省 インフルエンザ関連ページ
・CDC Pregnancy and Influenza

(この記事の情報は執筆時点のものです。個別の判断は必ず主治医と相談してください。)

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