産科 出産

妊娠初期の出血 流産を考えた対応や、その他の原因



この記事をご覧になっている方は妊娠初期に出血をして流産ではないかと不安な状態かと思います

この記事を読むことで出血した場合の対応と、その流産以外の出血の原因を知ることができます

結論から言うと

出血のみで、少量であればまずはゆっくり横になって休んでください

出血が続いて止まらない、または出血と共に痛みがある、または出血ではない膜のようなものが出てきた場合、かかりつけの産婦人科に連絡して、受診してください

出血のみで、他の症状がない場合は、緊急で病院を受診する必要はありません。

流産が不安で、という気持ちはよくわかりますが、妊娠初期の流産にはやれることがほとんどありません

初期流産は薬で治療はできません

出血だけではなく痛みを伴っていたり、出血が止まらない場合、膜のようなものが出てきた場合はかかりつけの産婦人科にすぐご連絡をしてください

これらの症状の場合は流産が進行している可能性があります

痛み方や出血がとまらなければ、緊急での流産手術が必要になるかもしれません

膜のような物が出てきた場合は、その出てきた物を持って病院を受診してください

流産の中に、稀に絨毛性疾患という抗がん剤治療が必要な物が隠れている可能性があります

出てきた物を検査することで、この絨毛性疾患を否定することができるからです。

次に流産以外の出血の原因についてです

  • 異所性妊娠

出血の他、強烈な下腹部痛がでます

これは緊急手術が必要になるため、痛みを伴う出血は病院を受診してください

エコーや採血での診断になります

  • 子宮頚がん

出血のみで痛みはでないです

診断にはまずがん検診(細胞診)ですが、がん検診は妊婦検診の初期検査で行います

もし疑わしい結果がでたら組織診で診断します

  • 絨毛性疾患 

出血のみで痛みはでないです

胎盤を構成する絨毛の異常増殖による疾患です

エコーや採血で診断になります

緊急性はありませんが、手術や抗がん剤での治療が必要になります

  • 頸管ポリープ

出血のみで痛みはありません

子宮頸管という子宮と膣の間にできる良性腫瘍です

内診で膣鏡診(直接見て診察すること)で診断します

妊娠中は様子を見て、妊娠終了後に切除します

  • 絨毛膜下血腫

出血のみですが、血腫が大きい時には痛むときがあります

赤ちゃんを包む膜と子宮の間(絨毛膜と脱落膜の間)に血腫ができる疾患です

エコーにて診断します

血腫は多くの場合、安静にて自然吸収されてなくなります

血腫が非常に大きい場合は入院が必要になることがありますあります

最後にもう一度出血した時の対応です

出血のみで、少量であればまずはゆっくり横になって休んでください

出血が続いて止まらない、または出血と共に痛みがある、または出血ではない膜のようなものが出てきた場合、かかりつけの産婦人科に連絡して、受診してください

今回は妊娠初期の出血の原因とその対応についてお話ししました

とは言え本当にやれることは限られているのでまずはしっかりと横になって休むということをしっかりと意識してくださいね

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とんたん

ブログを見ていただいてありがとうございます。 産婦人科専門医、周産期新生児専門医のとんたんです 産婦人科看護師の嫁と一緒にブログ運営しています このブログでは出産前後の医療的な記事や、ママさん看護師や共働きの家庭に向けた記事を描いています 妊婦さん、ママさんのにためになるようなサイトを目指してがんがります

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